この記事でわかること

  • 税理士の独立開業時の費用

税理士独立開業時の費用ってどれくらい?

けろさく

士業は独立開業のコストがあまりかからないと聞きます。
スモールビジネスでの開業を勧めますが、税理士開業時の費用はどれくらいなのでしょうか。

北島

私が税理士として独立開業したのは2022年です。
以前、開業時のコストに関する記事を書いたことがあるのですが、前のホームページが消えてしまったため改めて記載しますね。
開業後の所感も添えてお伝えしたいと思います。

会計・申告ソフト

  • 弥生PAP会員:0円
  • 達人シリーズ:約30万円
税理士独立開業に必須の費用です。
TKCやJDLなど税理士によってどの会計ソフトを使用するかは様々です。
色々な税理士から話を聞きますが、費用面で優れているのは「弥生+達人」ではないかと思います。
勤務時代にこの組み合わせて仕事していたので操作に慣れていたのも大きいです。

〇弥生PAP会員
 初年度無料、次年度以降は年間105,600円の費用が発生。

〇達人シリーズ
 購入するソフトの内容により金額が異なります。私は「連結納税の達人」、「事業所税の達人」以外は購入しています。
開業後の所感

会計ソフトについては、私の事務所ではマネーフォワードも導入しました!
まだ、ブロンズ会員ですが顧問先が拡大したらランクアップを狙っていきたいです。

ホームページ

作成してもらったロゴ
  • ロゴ作成費:約5万円
  • ホームページ:月額16,500円(サブスク)
ホームページは士業の営業活動に必須であると感じます。
SEO対策で表示順位を上位にする施策を行いつつ、Google広告を活用した集客も行っています。
ホームページは士業の名刺代わりになりますし、検索順位が上位表示されるホームページを作成できれば、ホームページが集客ツールの一翼を担ってくれるので、寝ている間も営業活動してくれます。
ホームページからの反応も一定数あります。(営業的なのも多いですが…)
開業後の所感

サブスクのホームページはおススメしないです。

理由はランニングコストがかさむのと、私が依頼した会社はSEO対策やHPの更新手続きが煩雑でした。
上記サブスクは1年間で解約しました。
今のHPは私がワードプレスで自作したものです。
私の時間コストはかかってますが、金額面のコストはかなり低く抑えられ、質の高いホームページになっているのではないかと思っています。
1から作成するのは大変なので、SEO対策に強いと言われている有料テーマの「Emanon」を使用しております。

Xサーバー:約36,000円(3年間一括払い)
Emanonプレミアム:約30,000円(買い切り)

通信関連費

  • ノートパソコン:約18万円
  • モニター:約5万円
  • フロンティア21:0円
  • 携帯電話:約15万円
  • ドキュワークス:約2万円
  • 050+:月額330円(サブスク)
弊所は開業当初からペーパーレス化を目指していたため、それを実現するためのソフトなどが入ってます。
フロンティア21は顧問先とのデータ共有ソフトです。(クラウドストレージみたいなもの)
スキャナーは弥生PAP会員になった際に販促品で頂けたのでラッキーでした。

フロンティア21:月額約2万円(サブスク 最初の半年間は無料)

因みに、おススメは050+。
ホームページなど外部に携帯番号を掲載すると営業電話がすごいことになるのでおススメしないです。
050+は弊所の代表番号的な感覚で運用しています。
開業後の所感

クラウドストレージはGoogleドライブやdropboxで十分

フロンティア21は月額コストが高いです。実質容量無制限なのが強みなのですが、始めたての事務所ではその恩恵を受けることは出来ないです。顧問先が増えたらフロンティアはいいかもしれません。
現在は、Googleドライブへの移行中。マイクロソフトのonedriveも導入して所内の共有化を図っています。

年会費関連

  • 税理士年会費:約3万円(月割り)
  • 税務署名札:約1万円
  • 支部移転費:約5,000円
私の場合、既に税理士登録しているので移転費用のみで済みました。
埼玉県の場合、税理士の年会費は年間約16万円くらいです。(地域により会費が異なるようです)
年2回に分けて支払う必要があります。
最初に税理士登録する人は約11万円(登録免許税6万円、登録手数料5万円)別途必要となるようです。
開業後の所感

私の場合は、中小企業診断士の登録もしていますが、診断士の場合は年間約4万円くらいです。初年度登録は入会金で約3万円別途必要になります。

そう考えると税理士の年会費は高い印象ですが、仕事の受注しやすさも圧倒的に税理士の方が良いので費用対効果はあると思います。

営業権・備品

  • 営業権:約23万円
  • 報酬自動支払制度:0円
  • 名刺その他備品:約5万円
私の場合、前事務所から独立する際にお客さんを1社頂きました。
その対価の額が営業権というやつです。顧問料の約1年分の額を支払いました。

報酬自動支払制度は顧問料報酬の自動引落サービスです。
開業後1年間は無料という神プランでした。
今だと、月1万円くらい手数料を支払ってます。顧問料の引落額に応じた従量課金制度になってます。
開業後の所感

報酬支払自動制度はおススメです。
税理士向けに提供されているサービスなので源泉所得税の計算も自動で可能。請求書のメール送信無料。顧問先においては振込手続きが不要になり、税理士側は請求書発行の手間削減になるので三方良しのサービスです。

家賃

  • レンタルオフィス:約13万円(2か月分家賃)
レンタルオフィスでの開業はコスパ最強です!
大宮から徒歩5分くらいの立地で、水道光熱費、通信費、印刷コストが全てコミコミ。会議室の予約が可能で、来客時の対応も万全!
私が入っているオフィスは士業割合が多く、弁護士、司法書士、行政書士、税理士など多くの士業が入ってます。オフィスとして使用できるくらいセキュリティも万全です。

レンタルオフィス:月額約5.5万円
開業後の所感

私の場合、自宅だとダラダラしてしまいそうだったので、多少コストが発生してもレンタルオフィスにして正解でした。
デメリットは少人数部屋が多い点、従業員が増えてきて規模が大きくなるといずれキャパが足りなくなると思います。
有難いことに、今は3人部屋に引っ越しましたが、4人以上従業員を増やす時が来れば、、、その時はレンタルオフィス卒業と言っても良いかもしれません。

開業費用について過去に解説した動画

独立開業にかかった費用合計

約120万円
士業の開業資金は比較的安いのが特徴です。
私の特殊事情は何個かありましたが税理士開業の場合は概ね100万円前後はかかるのではないかと思います。

※携帯の代金を分割払いしている部分を、ブログでは一括で支払った場合の金額にしたため、動画の金額と異なることとなりました。

まとめ

北島

税理士の独立開業費用について記載させて頂きました。知識やノウハウなどが商品となるため、開業資金は相対的に少なめだったと思います。

けろさく

スモールビジネスで始められて、固定費があまり必要がなくて、独占業務もあるってなると、ビジネスの失敗イメージがあまり湧かないですね!

北島

そんなことはないです。税理士でも売上等軌道に乗せるまでは期間を要します。その間、預金がガンガン減っていくので精神的に不安定になりがちです。
創業融資など融資を受けておくと資金的な不安が軽減されるのでおススメです!

けろさく

創業融資や各種補助金度など上手に活用したいですね。